自律神経が乱れると体調が崩れる?私たちの日々の体調に深く関わる自律神経とは?

明確な四季があって、次々に移り変わる景色や風情を楽しめる反面、刻々と変化する気候に身体が順応しきれず、体調管理が難しい日本の気候風土。季節の変わり目に体調を崩しやすくなるのはもちろんですが、毎年のように記録的な猛暑を迎える夏は、一年の中でも特に身体への負担が大きく、健康状態を維持するのが難しい季節だと言えるでしょう。そして「体調不良」とくれば、かなりの割合で聞く「自律神経の乱れが原因で…」というフレーズ。今回は、そんな自律神経について、調べてみました。

自律神経って何?

自律神経には、『交感神経』と『副交感神経』という真逆の働きをする二つの神経があり、それらがバランスよく機能することで、私たちの身体の健康状態が保たれます。前者は、運動している時や興奮している時など、身体が活動する際に働く神経で、後者は、睡眠中など、身体を休めたり、回復させる際に働く神経と言われています。

例えば、交感神経は、血管を収縮させて血圧を上げ、筋肉を強張らせるなどして身体を活発に動かせる状態にし、副交感神経は、血管を拡張させて血圧を下げ、身体全体の血流を良くすることで、必要な個所に栄養が行き渡るようにするのだそう。

この二つの神経は、血管以外にも、気管支や心機能、消化管の働きなどのほか、身体に備わる様々な機能に、複雑な関わり方をしていますが、作用の仕方としては、必ずしも「前者が『収縮』で後者が『拡張』を司る」と一概に言えるものではありません。

例えば、心機能を活発にさせるのは交感神経だけれど、消化管を活発にさせるのは副交感神経といった風に、それぞれの役割に応じて必要な形で作用しているということのようです。

言い換えれば、この二つの神経は、活動と回復という、まさに生きるために必要な機能のために、バランスを取りながら働いているというわけです。

逆に言えば、交感神経にしても、副交感神経にしても、どちらか片方だけが常に優位になった状態というのは、何らかの体調不良の引き金になるわけですね。そしてこれらは、私たちの意思とは関係なく、自律して機能することから、自律神経と呼ばれます。

自律神経が乱れる要因としては、不規則な生活や寝不足、急激な寒暖差などがよく挙げられますが、近年の夏は特に、猛烈な暑さと、それへの対応策が吉と出るか凶と出るかといったところが大きいでしょう。

酷暑に振り回される私たちの身体

熱中症は、予防や応急処置も含めて、とにかく水分や塩分をこまめにしっかり摂ったり、身体に熱を溜め過ぎないようにすることが重要です。とはいえ、冷やしすぎると今度はクーラー病による体調不良を招いてしまいます。

かと言って、冷やすのを躊躇うと命取りになるケースもあるので、ここはやっぱり冷やす方を優先して…といって翻弄されるうちに疲労は蓄積される一方。

致命的な熱中症は免れても、寒暖差に身体がついていかず冷え性になってしまったり、うまく汗をかけないまま熱を身体の外に逃がせず夏バテになってしまったりと、夏が終わるころにはもうすっかり身体はボロボロ。

  • 食欲が出ない→
  • 胃腸が弱る→
  • 無理して食べてもきちんと栄養が吸収できない→
  • 栄養失調→
  • 疲労が回復しない→
  • さらに胃腸が弱ってしまう…

と見事な悪循環に陥ってしまうわけです。

この悪循環を断つには、弱ってしまった身体の機能をきちんと回復させることが肝心。そしてそのためには、自律神経を整えることがカギになるといいます。というのも、冷え性も夏バテも、自律神経が乱れることによって体温調整や胃腸の機能が損なわれてしまうために、起きている症状だからです。

とはいえ、前述の通り、熱中症は命に関わるため、いざという時には緊急の対策が必要になります。「あとで冷え性になるかも…」などと躊躇せず、しっかり冷やすことが肝要です。水分や塩分、経口補水液など、必要なものをきちんと摂り、安静にしたり助けを呼ぶなどして、決して無理をしないようにしましょう。

また、たとえ初期症状であっても、一度体の中にこもった熱はなかなか冷めにくく、ぶり返したり重症化しやすいといいます。ちょっとでもおかしいなと思ったら、まずは数日から数週間、様子を見ながら大事をとるようにしてくださいね。

自律神経の乱れを改善させるには?

自律神経は、自分の意思で直接コントロールするのは不可能ですが、意識の持ち方や訓練で乱れにくくすることは可能だそうです。

また、いったん乱れても、少しぐらいの乱れなら、普段の習慣をちょっと変えるだけでも改善することができるそうなので、自分の身体と相談し、「熱中症の心配はなさそうだな」「むしろ最近はちょっと冷えてるかも」と感じたら、少しずつ調整していくと良いでしょう。

例えば、お風呂はシャワーで済ませず、ぬるめのお湯に浸かるようにしたり、飲み物は少し温かいものを飲むようにすれば、冷えすぎの予防になります。

また、ストレッチやウォーキングなど、ストレスのかからない程度の軽い運動をすることで、血行を促進させたり、内臓の働きを活発にさせたりなどの効果が期待できるとか。一日三食や早寝早起きの習慣、深呼吸なども良いそうです。

不調が長く続くなら、病院の受診も視野に入れて

夏に限らず一年中通して、なんらかの要因は常に存在するため、日常的なちょっとした体調不良は、この自律神経の乱れが原因であることも多いそうですが、病院できちんと検査をしてもなお、明確な原因が判然としないままのケースは、『自律神経失調症』という、通常の『ちょっとした自律神経の乱れ』とは区別された扱いになることもあり、そのあたりは、病院での細かい検査を受けてからでしか判らないようです。

「劇的な体調不良というほどではないけれど、なんだか身体がしんどい」、「自力ではなかなか回復しない」といった状態が続くという人は、思い切ってお医者さんに相談してみるのもいいでしょう。

私たちの体調に深く関わり、単純なようで複雑な働き方をしている自律神経。「決して乱さず!」というわけにはいきませんから、なんとなく「バランスが崩れているな」と気づいたとき、その都度出来る範囲で整えることで、大病を防ぐことにもなると思います。

ストレスの多い作業が続く人でも、合間にストレッチを心がけたり、後でリラックス出来る時間を確保するようにしてみるなど、オンとオフのバランスを意識することで、自律神経のバランスも整いやすくなるかもしれませんよ。

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