2018年大河ドラマの舞台、鹿児島。あえてレアな温泉スポットをめぐろう!

キリ良い平成30年に、大河ドラマの顔となるのが西郷隆盛。幕末から明治時代は何度となくドラマ化されていますが、今回の制作陣とキャストの顔ぶれを見ると新しい風を感じずにはいられません。

原作は、数々の話題作を世に送り出す林真理子さん。脚本は、『あまちゃん』の平均視聴率を超えた『花子とアン』を生み、「私、失敗しないので」などの名言も生みまくった中園ミホさん。そして肝心の主役が、役作りのためなら激ヤセから激太りまで心血注ぐ俳優鈴木亮平さんですから、期待するなというのが無理な話でしょう。

歴史に詳しくない人は、西郷隆盛のビジュアルや印象から、山の如く大きくどっしりと構えて九州男児のモデルと思われているようです。が、歴史に魅了された人からすると、西郷隆盛ほどミステリアスで未知数な人物はいないとか。

加えて、彼と語り合った者は男女・年齢・立場問わず「惚れてしまう」エピソードも多いそう。大河ドラマ『西郷(せご)どん』はこのあたりを女性視点で切り込んでいくとあって、新鮮な角度から歴史の一幕を楽しめそうです。これをキッカケに、鹿児島へ足を延ばしてみたいと思いませんか?

まるで過去にタイムトリップしたような面白さのある鹿児島郊外

10年前の篤姫ブームで多くの人が鹿児島を訪れました。歴史スポット、景勝地、ご当地グルメも豊富で、桜島や西郷隆盛だけだった鹿児島のイメージがぐんと膨らんだことでしょう。

西郷隆盛が生まれ育った加治屋町は現在、鹿児島中央駅と天文館からわずか1km圏内の都会として知られ、西郷隆盛の銅像が立つ城山からの眺めは現代人の生活そのもの。

けれども郊外に足を延ばせば、時が止まったような、あるいは時代をタイムトリップしたような、面白味あふれる県なのです。それも温泉を満喫しながら。

再開発や町興しのためにテーマ化されたスポットとは違い、昔から現代にかけてゆったりと営まれている本物の田舎暮らし。そしてレアな温泉スポットには、昔のまま残されていたり、時代の流れを強く感じたり、「作られたノスタルジーではない」からこそ巡る価値があります。

ネットやガイドブックの情報を点々とするマーキングな旅は、鹿児島には適さないと言えます。

冬こそ巡りたいレアな温泉スポット

ここにご紹介するのは、地元からの発信や鹿児島好きのクチコミを参考にまとめた旅のヒント集です。流行や話題の場所へ向かうワクワクと違って、レアならではの未知なドキドキに満ちています。

あなたのアンテナをぐっと張りだして、鹿児島レアな温泉地を渡りながら「これはなかなか見られない」と、インスタ映えする旅行記をぜひ仕上げてください。

日当山(ひなたやま)温泉/西郷(せご)どんの湯

若い頃から温泉好きだった西郷隆盛。特に出没率高かったのが霧島にある日当山温泉です。湯治だけでなく、天降川の清流で釣りを楽しんだり野山で狩猟をして過ごし、心のデトックスにもなった模様。

お気に入りだからこそ坂本龍馬の新婚旅行先に勧めたとも言い伝えられ、ここに構える「西郷どんの湯」の壁面には二人の絵がペイントされ施設の目印になっています。約400mの地下から浴槽へ引かれる自然湧出温泉は、気象条件により温度や湯量が変化するそう。

46度ほどの熱湯と、心地よい普通湯に分かれ、泉質は無色でゆるいとろみ有り。

無人駅、バスやタクシーさらには商店もない生活インフラですが、町人のための湯だけは豊富。とことん田舎であっても、偉人の愛した湯を体験したいとマイカーで訪れる客が後を絶たないそうです。

http://sazma.jp/2017/02/09/580/

霧島温泉/さくらさくら温泉

西郷隆盛の勧めで鹿児島入りした坂本龍馬と妻のおりょうが、参拝したと言われる霧島神宮。そこから車で10分ほどの距離に、天然泥湯が自慢の「さくらさくら温泉」があります。

乳白色の硫黄泉を源泉掛け流しで堪能でき、露天風呂スペースでは弱酸性の天然泥をたっぷり使って肌パック。塗布したまま湯船に入れないので、寒い季節は体の芯まで温まってから上半身や脚に使うか、顔だけと割り切りましょう。

肌が薄く隠れる程度に塗って乾かしたあと、桶に洗顔クリームか石鹸を溶いた湯を作って洗い流せば完了です。この天然泥は自宅用やお土産にも好評だとか。

また霧島の山間を車で抜けていくと、山のいたるところから湯煙がもうもうと立ちのぼる様は圧巻。山の神の息吹の如く神々しく、旅情そそる絶景でもあり、寒い季節ほど見応えあるそうです。

https://www.sakura-sakura.jp

川内高城(せんだいたき)温泉

西郷隆盛が若かりしき頃、高城川妹背橋の工事や田畑の検分にこの地を訪れたそうですが、残された数々の手紙より、現・薩摩川内市五代町の豪農かつ豪商だった板垣家との深い親交が明らかになりました。

現在の高城温泉は、九州新幹線が停車する薩摩川内駅から山間へ向かい、車がまるでタイムマシンとなってレトロな町に到着です。映画のセットのように見えて、ぶらり散歩をすると生活感がひしひし伝わってくるとか。

無色透明の単純硫黄泉で、温泉療法医が選ぶ全国名湯百選にも名を連ねた優良泉。西郷が入ったと伝えられる共同湯(元湯)、湯治宿の立ち寄り湯など、温泉のはしごとは実に贅沢。

また通りにある西郷の入浴オブジェはなかなかのインパクトで、混浴風に撮ったりシュールに演出したり、カメラマンのセンスの見せ所です。

https://www.sendaitakionsen.com

市比野(いちひの)温泉/薩摩の里

薩摩の奥座敷と呼ばれる市比野温泉は、西郷隆盛と縁の深い薩摩藩主の島津家が江戸時代に開湯したと言われ、300年以上「殿様の湯」として大衆に親しまれています。「薩摩の里」は温泉街からやや離れた里山に佇む、隠れ家的な宿で立ち寄り湯もOK。

加水・加温なしの100%源泉かけ流しで、とろとろと肌にまとわりつく優しい感触に、誰もが「よか湯」と確信。化粧水を忘れるほど肌がしっとり整うことから「美人の湯」としても評判だそうです。

しかも美味しく飲める数少ない温泉で、煮付けや芋焼酎のお湯割りにもうってつけだとか。

小さいながらも男女1つずつ露天風呂が備わっており、夏の夜は虫の音で賑わい、冬は空気がきりりと澄んで、里山らしい深い闇にきらめく満天の星々が見事だそうです。

http://satsumanosato.jp/hotspring/

市比野温泉/旅館みどり屋

「殿様の湯」の町、市比野温泉街のメイン通りで大正時代から構える「旅館みどり屋」は、玄関から見ると木造二階建て、滝のある裏手にまわると実は三階建てと分かり驚かされます。窓枠がアルミサッシになった以外、大正建築の趣を21世紀にまで引き継いでいます。

実はここへ与謝野晶子と夫の鉄幹が昭和初期に宿泊しており、市比野温泉をたっぷり堪能したことでしょう。浴槽が四角と円形の2つあって、こじんまりしつつもタイルの模様や造りが「いかにも大正ロマンだ」と円形風呂を望む客が多いとか。

三代目ご夫婦だけで営まれている宿なので、立ち寄り湯でも事前に連絡を。とろっと優しい温泉に包まれながら、勢いよく流れ落ちる滝の音に心の疲れも洗い流してくれそうです。

冬に宿泊するなら早朝散歩がお勧めだとか。温泉街の至るところから湯煙が上がり風情抜群。徒歩圏内に格安の公衆浴場が点在しているので、ぜひぶらっと朝風呂を。この気軽さそして快適さは、かつて湯治場で栄えた町ならではの醍醐味です。

http://www.kagoshima-kankou.com/travel/2009/02/post-86.html

入来(いりき)温泉/諏訪温泉

市比野温泉の隣町に位置する入来温泉。その歴史はさらに古く、文献から約700年もの昔から親しまれてきた温泉と伝えられています。ここも無色透明でとろりとした美人の湯系かと思いきや、一見して異なると分かる褐色がかった湯。

ナトリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラル成分が多いこともあり、体にぐっと効きそうな、薬湯と呼ぶにふさわしい温泉です。

旧島津藩内の名勝地について書かれた記録にも「入来という辟易の地をいとわず、湯治に来る者が絶えない」とあったとか。病で弱った体、戦国の世に傷ついた体、リフレッシュというより、健康を損なう要素をリセットして再生させる……そんな力強さがふつふつと漲る温泉と聞けば、入らずに鹿児島を離れる訳にはいきません。

そして「諏訪温泉」は立ち寄り湯だけでは物足りない客をうならせる宿ともてなしが好評だとか。

http://www.suwanoyu.co.jp

紫尾(しび)温泉/紫尾区大衆浴場

カーナビを信用しても「この先は地元の人しか通らないのでは?」と少々心配になる狭い道を抜ければ、広めの駐車場に到着。明らかに地域の人の足と分かる車が多いものの、他県ナンバー、ツーリングバイク、キャンピングカーも並ぶそのお目当ては、ここの大衆浴場だそうです。

薩摩郡さつま町の霊峰、紫尾山を背にこんこんと湧く温泉は750年、あるいはそれ以上とも言われるほど歴史が古く、浴用として最初は僧侶しか入れない尊い湯だったそうです。

浴室の床がつるつるとよく滑るので、泉質はいわゆる美人の湯ですが、紫尾温泉は「神の湯」として有名な温泉でした。湯の出所がなんと、大衆浴場に隣接する紫尾神社社殿下からと聞けば納得でしょう。

石造りの湯船からあふれる源泉かけ流し、洗い場で弾む鹿児島弁のおしゃべりに、都会の人ほど「遠くへ来たもんだ」と最高の旅情にひたれます。

http://shibionsen.web.fc2.com/index.html

宮之城(みやのじょう)温泉/玉之湯

温泉ソムリエから絶賛される宮之城温泉のなかで「浴室は至ってシンプルながら、クセになる」と評されたのが「玉ノ湯」。近隣の温泉地と比べると湯量が特別多いと言えない土地柄ですが、「玉ノ湯」は川内川河川敷の自家源泉を使って、客人を癒やしているそうです。

開湯は江戸時代と言われ、昭和7年の温泉名変更まで湯田温泉の名で親しまれてきたとか。今となっては、温泉街にただ一軒残る公衆浴場「湯田区営温泉」の看板にだけその足跡が刻まれています。

湯に浸かると肌の表面がトゥルントゥルンと心地よく、数ある美人の湯の中でもアルカリイオンが濃厚なのだそう。クレンジング力(ピーリング効果)が高いため石鹸を使わなくても、お湯だけで滑らかに洗い流せることから「トリプル美人泉」とも呼ばれているそうです。

「玉ノ湯」は加水なく100%天然なまま、24時間かけ流しで提供してくれます。

http://www.tamanoyu.jp

冠岳温泉

いちき串木野市と薩摩川内市に連なる冠岳は、西岳の山頂からは東シナ海、霧島山、桜島、開聞岳といった薩摩の絶景を一望できるうえに、信仰の山としても畏敬の念をもたれている霊峰だとか。

はるか昔、中国の秦の時代には不老不死の霊薬を求めて使者が来たとの言い伝えがあり、周囲に中国様式の像や庭園があるのは友好の証しとも。冠岳は今風で言うパワースポットで、湧き出る温泉はありがたい恵みなのです。

露天風呂は野趣あふれる造りで、内湯にはこだわりのスーパーイオン陶板を敷き詰め、最高の寛ぎを提供するために自然と科学を上手く取り入れています。

そして公式サイトの冠岳温泉便りも必見。こまめにアップしてくれて、地元の行事やシーズンイベント、露天風呂からどんな景色が見頃かまで知ることができ、お出かけ気分をそそります。ご近所さんから季節の差し入れや、出入り業者とのほっこりエピソードなど、ここにいる人たちに会いたくなるのも「冠岳温泉」の魅力にひとつと言われているそう。

http://kanmuridake-spa.com

くしき野白浜温泉/みすまるの湯

旧串木野市は金で栄えた歴史があり、「みすまるの湯」の源泉はまさに金脈を掘り進めていくうちに出たもので、全国でも非常に珍しいと言えます。

施設は海沿いの高台に建てられているので、湯船につかりながらのオーシャンビューはお約束。地下約1200mから汲み上げられている湯は、海が近いことから塩味があり、日当たり次第でうっすら緑がかって見える時もあるとか。

約60度の源泉を熱湯、ぬる湯、露天風呂に分けて堪能でき、温度調節の加水や水風呂には地下100mから引く冷泉を使っているので温泉の質は良いままです。

ここを知り尽くす客は、その日一日天気がよければ夕刻に入店。東シナ海に沈むサンセットタイムに狙いを定めて、露天風呂をじっくり堪能するとか。

そして町の名物は金や海の眺めだけでなく、まぐろも!「鹿児島はかつお」と思われがちですが、昔からまぐろの遠洋漁業を生業にしている町なのです。さらに驚くのが、お勧めは刺身や丼よりラーメン。豚骨ベースでなく、あっさり系であとを引くまぐろラーメンと聞けば、あっさり帰るわけに行かなくなるとか。

http://k-s-o.net

鰻温泉

西南戦争が起こる約2年前に、西郷隆盛が1ヶ月ほど滞在したといわれる集落に湧く温泉です。指宿地区唯一の単純硫黄泉で、観光客にしてみれば砂蒸し風呂を思い浮かべるところですが、歴史を辿るのが目的とあらば「鰻温泉」は外せません。

記録によると政府の主導権争いに敗れて鹿児島で隠棲した頃、従者と猟犬13匹を連れて突然現れ、長期滞在したのが明治7年。開聞岳辺りで猟をし、近所の子どもらと遊び、雨の日は読書し、入浴は毎晩だったとか。現在は薄緑の硫黄泉ですが、昔は乳白色だったという話も。

この地を離れるとき宿主に西郷着用のシャツがお礼として渡され、なんと現存されている模様。集落には敬愛を込めて「南州先生」「南州翁」としたためた石碑や案内板が見られます。

また鰻地区には「スメ」と呼ばれる火山性天然かまどが現役です。家庭用と公衆用いずれも煮炊きに使われ、その光景は野沢温泉の麻釜(おがま)で山菜や野菜を日常的に茹でる様子と似て、自然に寄り添う穏やかな暮らしに癒やされた西郷と時代を超えてシンクロできそうです。

http://www.ibusuki.or.jp/spa/public/unagi/

最後に

大都市、地方都市、いわゆる都会にあたる場所は新陳代謝のように、少しずつ、あるいはガラリと街は新しく様変わります。その一方で、古さが新鮮に感じたり、懐かしさに安心を覚えたり、時計をあえて逆回転させようとする時流もあります。

265年続いた江戸の文化、西洋化と近代化が一気に押し寄せた明治の趣き、自由でモダンな大正ロマン、そして平成から一番近い時代なのにひどく懐かしい昭和レトロ。

こうした時代ごとの原風景を残したいニーズは年々高まっていて、建築デザイン、地域活性化プロジェクト、トレンドといった様々な分野に脈々と流れています。

しかし形を模したり格好をつけるだけではメッキと同じです。真の感動を与えてくれるのは、やはり「昔が今もしっかり息づき、根付いているもの」ではないでしょうか。人によっては「なにもない」「つまらない」と感じるかもしれません。けれど急かさずゆっくり刻まれてきた時間のもとに立つと、それがむしろ、西郷の生きてきた世に想いを馳せやすくしてくれます。

そして平成30年は、平成という年号が幕を閉じる節目でもあります。江戸、明治、大正、昭和と肩を並べた時、平成はどんなイメージ、どのようなカラーで、パッケージされるのでしょうか。

つまり平成30年は時代や歴史をいつも以上に意識し、考え、触れることが自然に増えそうです。その機会のひとつに、西郷隆盛と温泉をたどる「よか旅」を満喫してみませんか。

この記事を書いた人

Sara
Sara
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