母親にオススメのマンガ。白井弓子が描いた姉妹たちのために妊婦たちは戦う「Wombs」

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妊婦、そして戦争。これほど遠い題材があるでしょうか。しかし、このふたつをありえないほど密接に結びつけたのが、白井弓子Wombs』(和訳すれば『子宮たち』)です。 ガチガチのSF漫画、そして戦争漫画なのですが、女性なら、そして母親なら、ぜひ読んでみるべき漫画です。

「姉妹たちのために、妊婦たちは戦争へ赴く。白井弓子『Wombs』」

 物語の舞台は、はるか未来。入植地の惑星を巡って、第一次移民と第二次移民が戦争をしている碧王星(へきおうせい)です。主人公の少女、マナ・オーガは第一次移民なのですが、苦戦を強いられる第一次移民の軍には、特別転送隊と呼ばれる特殊部隊がありました。

それは、空間移動能力を持った碧王星の現地生物「ニーバス」の胚を子宮に着床させ、子宮内で育てることで「飛ぶ」ことができる女性だけの部隊。

そう、妊婦だけの部隊です。 

18歳のマナは徴兵され、特別転送隊として入隊します。

兵士としての訓練、子宮への胚移植、各基地への物資輸送という初任務、そして初めての敵地への『攻撃的』転送。一般市民だったマナが、自らの意志でニーバスと運命をともにする戦士に育て上げられていく様は、まさに圧巻の一言です。

そして、子宮内で育つ中、『子供』として存在感を増し、マナの前に幻覚としてあらわれるニーバスの胚たち。

ニーバスの『母』としての感覚が否応なしに芽生えてしまう転送隊の兵士たち。さらに、胚が育つに連れて開花する、マナだけの才能。ページを捲る手が止められません。 

マナとともに同じ胚を移植された軍隊仲間、『姉妹』たちとの絆も、注目すべきポイントです。

空軍志望だったところを無理やり転送隊に徴兵されて、胚移植後、『拒絶反応』(つわりという言葉は意図的に避けられている)で苦しむシェイディン・オルラント。徴兵で学業を無理やり中断させられて、軍隊でのほんの僅かな休憩時間を、貪るように教科書を読むのにあてるケイ・シオタ。徴兵のため生まれたばかりの子どもと引き離されており、乳腺炎に悩まされたり、妊娠高血圧症候群で、戦地の中、泡を吹いて失神したりするマリア・リベラ

自分の子供は何度も流れて一度も生まれてこられなかったのに、ニーバスの胚だけはしっかり『くっついた』キャスリーン・メイ。戦争漫画であり、SFマンガだというのに、女として、学生として、妊婦として、そして母としての苦しみや悲哀がしっかりと描かれています。

特に、最終巻である五巻は言葉が無いです。ネタバレになるため言及は避けますが、五巻のみとお手頃な短さですし、ぜひ一度読んでいただきたいマンガです。

http://www.amazon.co.jp/WOMBS-IKKI-COMIX-%E7%99%BD%E4%BA%95-%E5%BC%93%E5%AD%90/dp/4091884946
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