築地市場で働く人が教える!築地市場の上手な場内と場外の歩き方・見学方法とは

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今年11月に豊洲へ移転予定の築地場内市場。一般の方も見学可能な時間とエリアがあります。しかしながら、場内は迷路そのものです。縦横無尽にターレやトラック、フォークリフトが行き交います。見学に行ったはいいけど、危なくてあまり楽しめなかった、どこに何があるのかさっぱり分からなかった。これでは折角の築地市場の魅力を堪能できません。そこで、現役仲買人が築地市場の上手な歩き方・見学法をこっそりお教えします。 

築地市場の構造を知る

築地市場は通称であり、正式名称は東京都中央卸売市場と言います。つまり、築地市場とは卸売、言わば問屋の集合体なのです。よく東京の蔵前や浅草橋に問屋街があります。問屋の店先には

「一般の方、お断り」

なんて貼り紙がされている店があります。築地市場も同じ問屋機能を持っているので、仲卸店の中には素人さんには魚を売りませんという店もあります。中には売ってもらえるお店もありますので、断られてもメゲないでください。

 築地市場には大きく3つの機能があります。問屋機能の仲卸、仲卸に魚を卸す荷受、または卸(おろし)と呼ばれる水産会社があります。荷受は日本だけでなく、世界中から魚を買い、築地市場へ搬入し、仲卸へ競りや相対取引によって魚を売ります。

また仲卸から魚を買う買出し人と呼ばれる、いわゆる小売業(お魚屋さんや八百屋さん、スーパーやデパートなど)の方が出入りしています。この3つの役割を踏まえて、築地市場の構造を理解しましょう。

築地市場には沢山の入場門があります。東京都中央卸売市場のウェブサイトに築地市場の配置図があるので、それを参考にしてください。

沢山の門の中で築地の構造を理解するのに大切な門が正門です。正門とは、都営大江戸線の築地市場駅出口すぐにある大きな入口です。

 実は築地市場は扇型にレイアウトが施されています。正門はその扇の要部分なのです。扇の一番外側が荷受部分、つまりは競り場。真ん中が沢山の店舗がある仲卸部分、扇の要近くにあるのが買荷保管所(通称、茶屋と呼ばれています)と言われ、買出し人たちが自分のお店に運ぶ荷物をまとめる場所です。 

扇の外側、競り場を目指す

とある開市日(築地市場には原則、日曜祝日、平日水曜日など休市日があります。事前にお調べください)、午前10時(※注意・築地市場は午前10時以降でないと仲卸店舗部分より奥には一般の方は入場できません)

あなたは正門に立っています。

巨大な駐車場の下を抜け、行列が出来るお寿司屋さんを横目にメインストリートに出ます。あなたが立っている場所こそが扇の要、魚介類たちの出口になるのです。

出口から見学を始めると必ず迷う事になります。築地市場を理解するためには築地にやってくる魚介類の目線で見ることが大切です。

 あなたはまずは扇の外側を目指します。正門からひたすら真っ直ぐ歩きます。買荷保管所や仲卸売場を通り過ぎ、競り場を目指します。この時間、競り場には魚はありませんが、早朝は発泡スチロールに入れられた様々な種類の魚が所狭しと並びます。その広さから毎日膨大な量の魚介類が取引されている事を感じてください。

魚介類が並ぶ競り場が見学したい

競り場に魚介類が並ぶのは、時間帯としては真夜中から早朝6時ぐらいまでです。

その時間帯は最も多忙な時間帯なので、東京都は場内の見学を禁止しています。実際、その時間帯は殺気立つ人もいてモースト デンジャラス タイム。オススメはしません。

例外として、マグロの競り場は現在は条件付で見学できます。早朝5時に勝どき門(勝どき橋に最も近い門です)にてマグロの競り場見学を人数限定で受け付けています。夏休みや土曜日などは人気で定員オーバーになるようです。また時差ボケ気味の外国人観光客がこの見学ツアーを狙ってくるようです。

ポイントは早朝4時ぐらいから並ぶ事です。代理は出来ないので、見学される方は全員揃って受付に行って下さい。また、築地市場には見学者用の駐車場はありませんので、近隣のコインパーキングをご利用ください。間違っても車で築地市場へ直接入場しないでください。2000台のターレの中に飛び込むのは無謀と言わざるを得ません。

豊洲移転後は競り場見学ツアーはどうなるのか白紙なので、移転の前にチャレンジしてください。

仲卸売場は専門店の集まり

競り場の広さを感じたら、Uターンして正門へ戻ります。目の前は仲卸売場です。早朝、目利きの仲買人たちに買われた魚介類は仲卸売場に運ばれ、そこで陳列されます。時間によって閉店している店もありますが、午前10時ぐらいならまだ開いているお店もあります。

あなたは仲卸店舗の多さにも驚くでしょう。

  • マグロ
  • エビ
  • 活魚
  • 近海物
  • 貝類
  • 寿司種
  • 冷凍物

仲卸は専門店街です。それぞれ扱っているものが違いますし、店のレイアウトも同じようで全く違います。

マグロ屋ならばダンベと呼ばれる冷蔵庫の中、エビ屋や活魚屋は水槽の中を覗いてみてください。貝類は見たことがない貝が並んでいます。

この仲卸売場で買出し人たちは必要なものを買います。目利きのプロと料理のプロのやり取りなんて見られたらラッキーですね。

仲卸売場を歩く時の注意点

あなたが仲卸売場を訪れる時間帯は各店舗で片付けをしています。築地では衛生面を考慮して、どの店舗も床に水を撒きます。それも大きな樽に溜めて一気に流します。よそ見をしていると、水がかかる事があります。見学に来て足元びしょ濡れなんてテンション下がっちゃいますから注意してください。

また仲卸売場はとても狭いです。ゆっくり歩くと仕事してる人の邪魔になってしまい、怒られたりします(よく見かける光景です)。狭い通路と広い通路がありますから、狭い通路はなるべく足早に抜けましょう。

また、広い通路は横に広がって歩かないほうがいいです。後ろからターレにクラクションを鳴らされて、びっくりします。築地市場ではなるべく縦一列の隊列を崩さないで下さい。

ターレは近年はほぼ電動車が走っています。ガソリン車と比べると、音がほぼしません。接近していても気がつかないことが多いです。築地市場ではターレの方が人を避けて走るという暗黙のルールがあります。

下手に避けようとすると、かえって鉢合わせになります。避けずに真っ直ぐ歩いていれば、ターレが避けてくれます。ターレも事故を起こせば、店舗の責任問題なども発生しますので、ぶつかって来る事はありません。しかし、ちょっと脅かし半分の人も中にはいますから注意してください。

写真を撮りたい場合は店舗の人に許可を取ってください。皆さん、慣れてますからまずOKが出ます。ただ、許可がないと怒られるかもしれません。ただし、魚介類に触る事だけはNGです。仲買人は魚介類を触れれる事を嫌います。それだけはご勘弁ください。

築地からあなたの街への出発駅

仲卸売場を抜けると、買荷保管所、通称、茶屋です。仲卸売場から突き出るように伸びています。品物が雨に晒されることがないよう、仲卸売場と直結され、トラックが横付け出来るようになっています。また、正門方向へ長く突き出ているのは、なるべく沢山のトラックが行き先ごとに整列できるようにするためです。

茶屋の上部には番号と行き先が書かれたプレートがあります。都内のお住まいの方、あなたの街の茶屋を探してみてはいかがですか?そこがあなたの街への魚介類の出発駅になります。そこに止まっているトラックがあなたの街の魚屋さんやお寿司屋さんへと運んでいきます。

ここが築地市場から新たな地への出発地点になるのです。

また買荷保管所の周辺には氷売り場があります。魚介類には氷が不可欠です。街中で減っている氷屋さんですが、築地には沢山あります。それも巨大な氷塊を粉々に砕く装置は外国人にも人気です。ベルトコンベアで氷塊が運ばれ、粉々に砕かれる姿は見て損はないでしょう。

買荷保管所を抜けると、関連棟と呼ばれる附属商街があります。築地で有名なお寿司屋さんもあります。そこで築地で取引された美味しい魚介類を召し上がってみては?

このように魚介類が進む道を辿ることで、あなたは築地市場がいかに効率よく、優れた問屋機能を発揮しているのか理解出来ると思います。これが築地市場が世界一の市場と呼ばれる秘密なのです。

築地場外を歩く

築地市場の海幸橋門(かつて、築地川が築地市場の脇を流れていました。そこに海幸橋という橋が架かっていました。門の名称はその名残です)近くに波除神社があります。海幸橋門は最も築地市場では説明しにくい場所なので、波除神社を目印にしてください。築地周辺にいる人は波除神社の場所を知っていますので、道を尋ねる際は便利です。

波除神社を背にして真っ直ぐ一方通行の道が伸びています。波除通りと呼ばれるこの道と晴海通りの間の一角が築地場外です。

以前は築地市場を補完する役割を担っていました。築地市場では揃わない乾物や卵焼きなどの加工品や包丁などの調理器具を扱う店などがありました。今も問屋機能は残っていますが、近年は観光客向けの築地版千客万来施設となっています。

テリー伊藤さんのご実家として有名な丸武は波除通り沿いにあり、卵焼きのスィーツや食べ歩きが出来る串物などが売られています。

また、初荷の高額マグロを買うすしざんまいもこの場外に何店舗も出店しています。初荷のマグロを搬入して店先で卸す光景は年初の恒例となっています。

場外でのお楽しみはズバリお買い物です。魚はもちろんですが、野菜や漬物、何と肉まで何でも揃います。食べ歩きフードも充実していますし、寿司や海鮮丼も目移りするほどあります。中には築地市場の仲卸が直営しているお店もあり、新鮮な魚介類を堪能できます。

問屋機能を主とする場内仲卸では取引が基本的にキロ単位で行われていますが、場外は基本的に小売形態を取っていますので、比較的買い物しやすいでしょう。また観光客向けに日曜祝日などの築地休市日に開いているお店もありますから、もしも休市日に来てしまって場外でお買い物は出来ます。

築地場外の混雑を避けるコツ

現在、築地場外は大変な賑わいです。観光バスも沢山やってきます。年末には歩けないほどです。買い物をするにはちょっと辛い混雑です。では、混雑を避けるコツを一つ。ズバリ時間帯です。

午前9時には賑わい始め、ツアーコースには昼ぐらいに組み込まれています。それより前の時間帯、午前7時から8時ぐらいが狙いです。そんな朝早くお店はやっているのでしょうか。はい、やっています。築地時間では午前7時は昼前みたいなものです。夜明け前から準備していますので、午前7時でも問題ありません。

築地見学は皆さん、築地場内を見てから場外へというコースが多いようですが、時間帯を考えると逆がオススメです。何故なら、築地場内は午前10時まではほぼ見学禁止エリアになっているので、午前7時8時では先述のコースは見学出来ません。しかも午前10時に場内に入ってから場外へ行くと、場外は観光客のピーク時間になってしまいます。

まず午前8時ぐらいに場外を散策し、朝食ついでにお買い物をしましょう。

生ものが気になるという方は店員さんにしばらく持ち歩く旨を伝えましょう。氷や保冷剤を用意してくれます。

しかし、荷物を抱えての場内見学は辛いですね。そこで波除通り沿いにある築地川第一駐車場併設のロッカーを活用してください。そこに荷物を預ければ手ぶらで場内見学が出来ます。

そうして午前10時に築地市場に入れば、先述のコースの見学が可能です。

築地場外に新たな市場、築地魚河岸が登場

今年10月15日(予定)には築地魚河岸という施設がオープンします。

築地市場は11月に豊洲市場へ移転します。築地に新たな賑わいと市場をというコンセプトの元に作られた築地魚河岸は、築地市場の仲卸が60店舗近く入ります。場所は波除神社の目の前です。この施設ではプロ向けの問屋機能と小売機能を併設するので、誰でもプロが扱う食材を入手できます。

これは大変楽しみな施設です。仲卸が直営するお店は今までも築地にありましたが、仲卸そのものが場外で小売対応するのはなかったことです。

ラインナップを見ると、高級寿司店や料亭と取引しているような仲卸も入っていますので、オープンしたら是非足を運んでみてください。

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